旭川ゆかりの詩人小熊秀雄(一九〇一―一九四〇)をしのぶ、第三十九回「長長忌(じゃんじゃんき)」が二十八日(日)午後一時半から、東京・文京区民センター(東京都文京区本郷四ノ十五ノ十四)で開かれます。小熊秀雄協会の主催。

 小熊は一九四〇年(昭和十五年)十一月二十日、肺結核のため亡くなりました。三十九歳の若さでした。「長長忌」は代表作の一つ、長編叙事詩「長長秋夜(じゃんじゃんちゅうや・朝鮮語で長い長い秋の夜という意味)」にちなみます。

 今年は、小熊の生誕百二十年にあたります。当日は二部構成です。第一部は、「時代に抗い、しゃべり捲くれ~小熊秀雄を唄い、語り、唸る~」と題して、「憲法寄席」創作集団による映像と講談、朗読、合唱などによる舞台。小熊の生涯と作品を現代に蘇らせる試みです。

 第二部は、小熊秀雄賞を受賞した、第四十二回『飛行する沈黙』の浜江順子、第四十九回『魂魄風(まぶいかじ)』の網谷厚子、第五十三回『ニューヨーク・ディグ・ダグ』の長田典子の三人による詩の朗読です。

 「朝鮮よ、泣くな、老婆(ロッパ)よ泣くな、処女(チョニョ)よ泣くな」で始まる「長長秋夜」は、一九三五年に発表されました。日本が朝鮮を植民地支配していた時代。日韓の関係が危うい状態のいま、小熊作品は私たち日本人に何を語りかけようとするのでしょう。

 参加費は、二千円。問い合わせは、世話人の高橋さん(TEL090―4385―7973)、または佐相さん(TEL080―2015―9969)へ。