市は十一月二十四日、レンタルバスを借り上げて市内の小学生を旭山動物園に招待するNPO法人旭山動物園くらぶ(森禎宏理事長)に感謝状を贈った。

 同法人は、子どもたちが動物園の見学を通して、命の尊さや野生動物との共生などを学んでほしいという思いで、二〇〇九年度から事業を始め、今年度で十二年目。昨年度までの累計は、バスの台数で八百七十五台、金額にすると三千七十三万七千二百六円に上る。

 今年度は、新型コロナの影響で大きく減少した昨年度(三十九台、百四十六万円)のさらに約六割減の十六台、六十五万六千円を見込む。ピークは一九年度の百十六台、四百五十二万二千円だった。

 また同事業では、児童の送迎だけでなく、園内での解説やこども牧場でのふれあいなど、動物園スタッフによるガイドも用意されている。黒蕨真一教育長は「小学校での課外活動の予算がほとんどない中、このような形で児童を動物園に招待していただきとてもありがたい」と感謝の言葉を述べた。

 森理事長は「今年度は何よりも、安全な状況で取り組める学校に限定して行いました。この事業をやっていて嬉しいのは、子どもたちが親を説得して、また動物園に来てくれていること。来年の夏ぐらいからは、これまで通りたくさんの児童が動物たちと触れあい、命の尊さを感じてもらえるようになるといいですね」と話した。(東寛樹)