永山5ノ4・TEL47-1590

 僕が住んでいる市中心部では近年、ラーメンやそばの出前姿を見ることがほとんどない。出前専門のピザ店や寿司店、さらにスマホを駆使した「Uber Eats」なんて新しい出前の形が急増しているのも、時代の流れなのか。

 そんな中で、郊外ではまだ頑張って出前してくれる昔ながらの飲食店はあるらしい。この店もその一つ。出前の売り上げが七割という懐かしいラーメン屋だ。

 メニューは、看板のラーメンが味噌野菜チャーシューメン(九百八十円)、味噌野菜ラーメン(八百円)、広東メン(八百五十円)、味噌、塩、醤油ラーメン(各七百円)と、とってもお値ごろ。それだけでなく、カレー(六百五十円)、オムライス(七百五十円)、生姜焼き定食(八百円)など二十種類以上のご飯もの、さらにそばやうどんまでそろっている。

 お勧めの五目ラーメンをいただいた。失礼ながら、これが予想外の美味しさ。豚骨と鳥ガラでとったスープは、コクがありながらも後口さっぱり。麺の上には、白菜などの野菜、山菜、豚肉、チャーシューなど具材が十一種類も満載されている。おまけに、ランチ時は小ライスと鳥モモ肉の唐揚げが二つサービスというのだから感激ものだ。

 店は今年で四十一年目という永山地区の老舗。創業者は木工会社を脱サラして永山六条で開店したそうで、五条に移ってからも名前はもとのまま。現在は息子の平田隆行さん(49)と兄夫婦、たまに創業者の父も厨房に立つという家族経営の店だ。

 平田さんによると、メニューの種類は少し増えたものの、味は昔のままで変えていない。ランチサービスは、店にもなんとか来店してほしいと二年前から来店者限定で始めたそうで、好評だという。うちの近所にもこんな店があったら、ときどきでかけたり出前をとったりするのに…。うらやましい限り。

 定休日は第二、四、五日曜日。営業時間は午前十時~午後八時。年内は三十日まで(二十六日はランチのみ)、新年は四日から営業。(フリーライター・吉木俊司)

ケロコのひとことメモ

 知り合いがよく出前をとっていて、それがとても美味しそう。気になって行ってきた。

 ラーメン屋さんかと思ったら、メニューが豊富。迷ったけど、やっぱり醤油ラーメン。ランチタイムに行ったので、ラーメン1杯の値段で、小ライスと唐揚げ2個がサービスと、とてもお得だった。

 このラーメン、スープがあっさりしていて美味しい。美味しいスープにはライスが欲しくなる。

 食べている最中も、出前の電話がかかってくる。昔、近くのラーメン屋さんもこんな感じだったな、と懐かしくなった。