「チンドン屋春月」(吉川元会長)の年忘れ会が十二日、春光中央青少年福祉会館(春光四ノ八)で行われ、会員たちが楽しいひと時を過した。

 春月は“愉快”と“元気”で地域をパーッと明るくしたいと、二〇〇九年に春光地区に住む人たちを中心に結成され、現在会員は二十二人。コロナ禍の前までは年間五十件もの出演依頼が舞い込んでいたが、「今はさっぱり」だそうだ。でも月に二、三回の練習は欠かさない。

 この日は、クリスマスが近いとあって皆さんサンタクロース姿。三々五々、集まって来た会員は次々と楽器や鳴り物を取り出し演奏を始めた。

 「さあ練習から」と吉川会長(82)が切り出し、本番さながらの演奏終了まで約一時間。休むことなく演奏のしっぱなし。会員は七歳から九十五歳までと幅広いが、ほとんどが七十歳代から八十歳代。そのパワーには圧倒される。

 自衛隊音楽隊でクラリネットを吹いていたプロ級のバンドマスター・高橋正巳さん(84)は、「とにかく楽しいから続けられる」と笑顔だ。誰に聞いても、返ってくる応えは同様に「実に楽しい」。

 コロナが収束し、楽しいチンドン屋春月の演奏を楽しみにしている市民は多いに違いない。(佐久間和久)