立春の日の四日早朝、男山(永山二ノ七)で生酒「男山 立春朝搾り」の出荷作業が行われた。

 「立春朝搾り」は、日本名門酒会が全国の協力蔵元に呼びかけて、地元の加盟酒販店と協力して一九九八年にスタート。毎年、全国の蔵元が立春の日の早朝に一斉に搾った生原酒を瓶(びん)詰めして、酒販店の店主らがラベル貼りなどの仕上げ作業をおこなう。その後、地元の神社でお祓いをして出荷する“縁起酒”だ。全国の四十三蔵が参加していて、道内では二〇〇四年(平成十六年)から男山だけが参加している。

 昨年に引き続き新型コロナウイルスの感染状況を考慮し、加盟店が共同作業で行うラベル貼りは中止。神主のお祓いを受けた約一万九百本を加盟店各社が引き取りに蔵を訪れた。

 同蔵の北村秀文杜氏(56)は「ほんのり甘く、優しい口当たりに仕上がりました」と自信の言葉。また、山崎五良取締役(36)は「生酒なので早く飲んで欲しいところですが、冷蔵庫で寝かせて飲むのも美味しいです。外で飲む機会も減っていると思いますが、自宅でも色々な飲み方が出来るので各々で酒を楽しんで頂ければ思います」と話していた。

 七百二十㍉㍑入り千七百六十円(税込)。販売は終了していして、予約客に届けられる。(工藤森)