旭川地区トラック協会(湯野信一会長)が二十七日、JR旭川駅前広場で、燃料価格の高騰による、トラック輸送の危機を訴える街頭啓発を行った。協会員約六十人が参加した。 原油価格は産油国の生産減に加え、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻の影響で十三年振りの高値水準が続く。そのためトラック燃料の軽油も、この一年で約一・六倍と大きく上昇した。

 湯野会長は「懸命にコスト削減に取り組んでいるが、われわれ中小事業所が荷主さんに経費増の負担をお願いすることは、たいへん難しい。軽油高騰で、自助努力は限界を超え、経営の危機に直面している。トラック輸送は国内物流の九二%を担っている。国民生活を守り、安定的な輸送サービスを維持するために、この窮状を市民の皆さんにご理解いただきたい」と話した。

 会員たちは「軽油価格、高騰反対」「燃料サーチャージ導入!」「運賃の適正化を」「守ろうトラック輸送! 未来のために」などのプラカードやのぼりを手に、行き交う人たちにチラシやマスク、カイロ、消毒用アルコールが入った袋を手渡した。

 この街頭啓発は北海道トラック協会の呼びかけで、道内七地区のトラック協会が一斉に行った。(佐久間和久)