旭川農業高校(永山町十四)が昨年四月から髙砂酒造(市内宮下通 十七)や地域の企業・団体などと協力して進めてきた日本酒プロジェクトがゴールを迎え十三日、同校会議室で発表会が行われた。

 酒米の生産から醸造、製品化までの工程を同校農業科学科水稲専攻班が行うというプロジェクト。二年生八人、三年生八人が参加した。

 完成した日本酒は酒米「きたしずく」を使った純米酒。名前は、生徒たちに漢字一字で表現する形で募った結果、今後旭川の特産品に育ってほしいという願いを込めて「兆(きざし)」に決定した。

 髙砂酒造の森本良久杜氏(53)は完成した酒について「一般的な純米酒として恥ずかしくない、良い酒が出来たと思います。今年度は昨年に出た課題を克服しながら、さらに良い酒を目指して進めていきたい」と話した。

 今年度から水稲専攻班の班長を務める三年生の紅露恋菜(こうろれんな)さんは「全てのことが初めての経験でしたが、一年間楽しかったです。このお酒がたくさんの人に届いたら嬉しいです」と笑顔で話した。

 七百二十㍉㍑入り千四百八十五円(税込)。二十日(金)から全国の酒類販売店で販売される。

 髙砂酒造ではプロジェクトに参加した生徒たちが二十歳になるまで同商品を貯蔵し、二十歳を過ぎたタイミングでプレゼントする予定だという。 (工藤森)