旭川市出身の写真家・谷口雅彦さん(55)の写真展『まさひこ君と写真家谷口雅彦~写真への誘い~』が六月六日(月)から十二日(日)まで、ギャラリー・カワバタ(川端町四ノ四)で開かれる。

 谷口さんは「昨年、ギャラリーオーナーの横井(昴也)さんと出会い、『若い人のために、何か指針になる写真展を』と勧められました。今回は三歳で初めて写真を撮って以降、十二歳までの作品二十点ほどを展示します」と話す。

 谷口さんが三歳の時、祖父に借りたカメラで母親を撮ったのが、写真撮影のスタートだった。九歳で小遣いを貯めてオリンパスペンを購入。現在、プロの写真家として活躍している。

 「多くの人々との出会いで生かされ、写真家としての現在があるのは、旭川が原点です。若い人たちに私の小さい頃の写真を見てもらい、何かのきっかけにしてもらえれば」と谷口さん。

 主な写真集に『谷口雅彦写真集 日々の旅』(ワイズ出版)、『沈黙と饒舌と 原発のある町』(白夜書房)など多数。著書に『裸女の秘技絢欄絵巻―ストリップはいま―』(河出書房新社)がある。

 「3・11を忘れない写真家」の代表で、昨年『写真集東日本大震災10年の足跡 津波を乗り越えた町々』(写真・文 谷口雅彦、双葉社)が出版された。

 期間中、トークイベントも開催する。六月十一日(土)午後一時から、錦町に住む谷口さんの母親をゲストに迎え、谷口さんが三歳の時に撮影した体験談などを中心に話す。「母も私も、三歳の時の撮影のことをハッキリと覚えている」と谷口さん。

 また、十二日(日)午後一時からは、ギャラリーオーナーで木工作家の横井さんが、制作した古典楽器について話をする。

 両日とも、今夏買物公園にオープンする「旭川はれて」に出店する日本茶カフェのオーナー、リエゾン・ミサさんが、急須でいれる美味しい日本茶のいれ方講座も開催する。

 開館時間は午前十時から午後七時まで。谷口さんが在廊する予定。(佐久間和久)