複数の小規模店舗と、木々に囲まれたガーデンが融合する商業施設「旭川はれて」が七月十日(日)、五条買物公園にオープンする。

 手がけるのは、旭川出身で元衆議・タレントの杉村太蔵さんが代表を務めるCocoHarete(ここはれて、市内五ノ七)。「きた北海道食文化発信拠点―森のTHIRD PLACE―」をコンセプトに、旭川のほか、上川・留萌・宗谷・オホーツク・空知を中心とした「きた北海道エリア」の、「食」や「匠」の文化を発信する。

 場所は、旭川フードテラス(市内五ノ七)向かいの、買物公園と五条通に面したエリア。一店舗あたり七、八坪の小規模な二十五店舗が、「きた北海道」の素材を生かしたサービスを提供する。

 杉村さんは、五月三十日に行われた記者発表で、「今年は買物公園の五十周年というタイミングでもあるので、イベントなどを通じて一緒に盛り上げていく。活用方法がまだ決まっていない敷地があるので、『こんな場所があれば買物公園に来たくなる』というアイデアを、市民の皆様から公募したい。買物公園のこれからの五十年につながるような施設をつくれたら」と意気込む。

 百五十坪ほどのガーデンスペース「Hareteガーデン」では、音楽イベントやマルシェ、フリーマーケットなどが開かれる。

 同社の池田七夕梨(なゆり)さん(21)は「子どもたちがのびのび遊べるような場所になればいいなと思っている。それぞれの季節に合ったイベントなどを企画していきたい」と話す。七月十日のオープンから八月末までは、ビアガーデンが開催される予定だ。

 また同社は五月二十日、下関市(山口県)と包括連携協定を結んだ。杉村さんは「同じスキームで町おこしができる場所を日本の南のエリアで探していたところ、下関市の唐戸商店会が最も積極的だった。地域の活性化には、いかに“よそ者”を受け入れていくかが重要になる。『唐戸はれて』をつくって、旭川との地域間交流にも力を入れていきたい」と展望を語った。(東寛樹)