タンチョウ五羽が共に行動している姿が、旭川市内で初めて確認された。市内と近郊では、ここ数年一羽、二羽の飛来は見られるが、一度に五羽というのはこれまでになかったことという。

 写真を提供してくれた佐々木順久さん(69)は十五日午前八時十分ごろ、永山町の石狩川の堤防を自転車で走行中に発見したという。「初めはサギかと思ったが、頭を見ると赤かったのでタンチョウだと分かった」と、スマートフォンで撮影した。

 日本野鳥の会旭川支部長の柳田和美さん(68)は「私も、七日に東旭川で初めて見ました。そのことを仲間に伝えると、その後続けて『見た』という情報と写真が送られてきました。一度に五羽というのは、これまで聞いたことがありません」と話す。

 柳田さんによると、五羽は亜成鳥。つまり、まだ若いタンチョウだという。道東の繁殖地から親元を離れ、新たな餌場を求めてやってきたと思われる。

 旭川近郊に定住する可能性は低いが、五羽の中でカップルになることも考えられ、同じ餌場を訪れる習性もあるので、来年も今年と同じような飛来を見ることが出来るかも知れないという。(佐久間和久)