児童センターやこども食堂、学習支援など地域の子どもが“居場所”の魅力を、子ども自身が語る「マチデコ・キッズ」が十一月二十七日、東旭川公民館(東旭川町上兵村)で行われた。子どもたちの保護者や居場所づくりに参加している市民ら約七十人が子どもたちの話に聞き入った。旭川市児童センター指定管理者のワーカーズコープ指定管理者グループなど五団体の主催。

 第一部の基調スピーチは、北門こども食堂を居場所としている旭川東高校一年生の金井優芽さんが「居場所の魅力」と題して話した。

 金井さんは、こども食堂は「学校でもない家庭でもない、中間の第三の居場所」と言い、その魅力を「他の学校の人や大人との出会いの場であり、その人たちとのつながりで、色々な経験ができる。こども食堂の仕事で、自分がやらなければならない役割ができる。気楽な気持ちでいることで、自分が素(す)でいることができる」などと語った。

 第二部では「エンむすびの会」「こどもの居場所HAL(ハル)」「北門こども食堂」「マチデコ・キッズ@東旭川」のそれぞれを居場所としている中高校生六人が登壇し、魅力を話した。

 「エンむすびの会」の小林利衣奈さん(中学二年生)と澤采祐華さん(同)は「夕食のおにぎりを握ることで誰かの役に立っていると思うと、うれしい。同じものを食べている一体感がある。家で握ったこともないおにぎりを、手の空いた子どもたちも手伝ってくれる。勉強も教えてくれるので、エンむすびの会に来ていなかったら、学校のテストの成績は落ちていた。今の自分とは全く違う自分になっていたと思う」と居場所がいかに大切かを話した。そして、それぞれお互いが「いいと感じ、入りたいと思った」居場所を言い合い、評価した。

 会場からは「これまで知らなかった同士がここに集まり、つながりができた。一緒に何かやろうとするなら、何がいい」と質問が出た。壇上の子どもたちから「クリスマスパーティー」「ハロウィン」との声が出ていた。(佐久間和久)