JAあさひかわ(島山守穂代表理事組合長)が十一月二十八日、旭川おとな食堂に新米五百㌔を贈った。

 旭川おとな食堂は、市内のこども食堂をはじめ、プレーパークや学習支援など、子どもの居場所づくりを行う運営者のネットワーク組織。寄贈された食材、子ども支援のノウハウの共有や、これから立ち上げる人のサポートなど中間支援活動を行っている。

 同JAは「直売所でも課題だった食品ロスの解決策として、子ども食堂などで食材を使用してもらえないか、と市に相談したところ、ワーカーズコープを紹介いただいた。話し合いを重ね、お互い無理のない方法で進められるようにしました」と取り組みの経緯を話す。同JAが売れ残りそうな野菜をリストアップした中から、おとな食堂が必要な量を注文する、という仕組みで、二〇一九年八月から、本格的にスタートしている。

 今年は新型コロナ拡大の影響で、従来の子ども食堂の開催が難しく野菜の提供が少なかったことから、同JA産の特別栽培米「ゆめぴりか」と、道からYES!cleanの認証を受けた「ななつぼし」をそれぞれ二百五十㌔、計五百㌔を寄贈した。

 おとな食堂の事務局、ワーカーズコープの渡邊紅巨(くみ)さんは、「このコロナ禍で、子どもたちと一緒にご飯をつくる活動ができていませんが、ボランティアの人がお弁当を作って子どもたちに配るなど調理は徐々に再開しています。食品を配るフードパントリーにも利用できるので、とてもありがたい。このおコメは、農薬を極力使わないで作られているんだよ、ということも子どもたちに伝えられたら」と感謝の言葉を述べた。

 また、ワーカーズコープはフードバンクも運営していて、拠点の多機能型事業所あーる(一ノ五)への食材の持ち込みも随時受け付けている(食材の種類や保管スペースの状況などにより、受け入れを控える場合も)。(東寛樹)