市内の演劇チーム「架け橋」の旗揚げ公演『あらしのよるに』が二十二日(日)、まちなかぶんか小屋(七条買物公園)で行われる。

 チームの代表・細川加菜美さん(25)は、高校一年生の時から演劇に関わり始め今年で十年目。特定の劇団には所属していないが、二〇二一年に上演された旭川歴史市民劇『旭川青春グラフィティ ザ・ゴールデンエイジ』に出演するなど、市内で活動を続けている。

 細川さんは、これまで旭川の演劇界に関わってきた中で、演劇文化が旭川でメジャーにならないことを課題に感じていたという。「高校の演劇部でやっていた子たちも進路の関係で旭川を出てしまうなど若い人材が育たず、既存の劇団もコロナの影響で解散・休止になっていたりと、演劇をする機会自体がどんどん失われています。その状況下で、自分が旭川の演劇界に刺激を与える立場になりたいと考え、まちなかぶんか小屋の協力を得て取り組みを始めました」と、チーム結成に至った経緯を語る。

 昨年四月ごろから、市内の高校生を中心に声をかけるなどしてメンバー集めをスタート。

 そして八月、細川さんの思いに共感した二十人ほどが集まり、演劇チーム「架け橋」が結成された。

 今回の演目は、旭川を拠点に活動する絵本作家・あべ弘士さんが絵を手がけたことでも知られる名作絵本『あらしのよるに』(木村裕一/作)。細川さんが高校の演劇部時代に友人らと作り、演じた脚本をアレンジした。

 演出担当の旭商高二年・後藤珈琳(かりん)さん(17)は「公演を見たお客さんから『また見たい』という声が聞きたい。基本ができて一〇〇%、魅力が出せて二〇〇%だと思っているので、その二〇〇%を目指して頑張ります」と、本番に向けた意気込みを話す。

 細川さんは「演劇という文化そのものを、もっと近しい存在として感じてもらい、見た人それぞれの中に何かが残るような芝居に仕上げていきたい。ダイナミックな演出がなくても、人と人との対話から生み出される表現で心は動かされる、ということも伝えられたら。小劇場ならではの動きや仕掛けなど、観客が役者と一体になれる距離感や、物語の世界に入ってもらえるような空気感を意識してつくっています。原作を知っている人も知らない人も、大人も子どもも、私たちと一緒に楽しい時間を過ごしましょう」と呼びかける。

 公演は二回。開演は①午後一時半~、②同五時半~(ともに三十分前開場)。チケットは一般八百円、学生五百円。チラシのQRコード、メール(arasinoyoruni.2023@gmail.com)からのほか、電話(まちなかぶんか小屋 TEL23―2801)で予約できる(※①の回は満席)。

 問い合わせは、細川さん(TEL080―1867―4552)へ。(東寛樹)