旭川市立大学と同短期大学部、同大学院の開学式・入学式が四日、市民文化会館大ホールで行われ、入学生二百八十七人と大学関係者ら合わせて約七百五十人が出席した。


 同大学は、一九六四年旭川女子短期大学を、六八年北日本学院大学を開設し大学としてスタートを切って以降、半世紀余にわたり地元旭川に多くの人材を輩出してきた。二〇一六年、東海大学旭川キャンパスの撤退後、地元経済人らを中心に公立大学設置を望む声が強まる中、同大学が市立大学への移行を市に要請。市もこの要請を受け入れ、準備を進め、二二年九月、私立大学から市立大学への移行が文科省から認可され、二三年四月、同大学が開学した。

 式は、公立大学法人旭川市立大学理事長の高瀬善朗氏の開学宣言で始まった。高瀬理事長は「『豊かな人間性と国際的な視野を有し自律した人材を育成する大学』など三つの理念をもった公立大学として新たな歴史を踏み出します」と挨拶。

 学長の三上隆氏が短期大学部と大学、大学院の新入生に対し入学許可宣言を行い、「大学は学問の追求と知的探求の場であり、問題・課題を解決する思考力、行動力、判断力を養う場です。皆さんは、コロナで三年間の高校生活を送らざるを得なかった。本学では対面型の学習環境で、皆さんの夢の実現に向けた活動をサポートすることを約束します」と語った。

 新入生を代表して、保健福祉学部コミュニティ福祉学科の高谷柚美香さんが「人を支える学びをしたいと、この大学を選びました。自覚と誇りを持ち、勉学に励みます」と挨拶した。

 同大学は四月一日現在、短期大学部百六十一人、大学八百十九人、大学院九人の計九百八十九人が学んでいる。二年後に、地域創造デザイン学部の開設を予定している。(佐久間和久)