毎年八月に愛媛県松山市で行われる、「全国高校俳句選手権大会」(通称・俳句甲子園)のデモンストレーションイベントが六日、イオンモール旭川西一階グリーンコートで行われた。

 旭川実業高校の二年生と三年生が参加したイベントでは、実際の俳句甲子園と同じ形式で、二組のチームが兼題に沿った俳句を発表し、ディスカッションを行った。俳句甲子園の勝敗は、審査員がつける創作点(俳句の出来)と鑑賞点(ディベート点)の合計で決まる。

 今回は「朝寝」「日傘」「秋刀魚」が兼題となり、それぞれの代表がチームで用意した句を読み上げ、ディスカッションした。句の解釈についてや、句の情景描写に「もっと具体的な言葉を入れた方がいいのでは?」「そうするとそこにフォーカスしてしまうのであえて避けました」などの質疑応答がテンポよく展開された。言葉が持つイメージや、そもそもの句の題材などに言及するものもあり、お互いのチームが真剣に言葉を交わした。

 企画者の一人、旭実高図書館長の岡本敦子教諭は「三年生は去年の俳句甲子園に参加した子たちで、二年生と混合チームを組んでいます。二年生は学校でディベートの練習などはしていますが、人前でやるのは初めて。観客や買い物客の行き来など、実際の俳句甲子園とかなり環境が近いので、色々と学ぶいい機会になっていると思います」と学生たちを見る。

 また、高校生たちのユニークな言葉選びに、観客から笑い声が上がる場面などもあり、「こういうオープンな場で企画したイベントなので、通りがかった人たちにも俳句のおもしろさを知って興味を持ってもらえたら」と話した。

 俳句甲子園は、今年も六月に地方大会が始まり、全国大会は八月十九、二十日に開催される。(作田穂菜美)