~SPACE&SPACE~「遠藤享 新作版画展」が、ギャラリーシーズ(久木佐知子代表、市内旭町二ノ三)で開催されている。

 小学校から高校までを旭川で過ごした遠藤は、現在、日本を代表するグラフィックデザイナーとして活躍。身近なところでは、旭山動物園や北海道銀行のロゴマークのデザインを手がけているほか、版画家としても国際的に高い評価を得ている。

 画像・写真編集ソフト「Photoshop」を日本で最初にデザインの現場で使った一人でもあり、版画作品(=リトグラフ)にもデジタル技術を活用。写真撮影された自然の造形と、コンピュータグラフィックスによる精巧で幾何学的な表現の融合によって、幻想的で透明感のある独自の作風を生み出している。同展では、新作の版画作品三十点余りを展示している。

 なお同展は、現在道立旭川美術館(常磐公園)で行われている「アートとデザインの空間 遠藤享展」(九月十日まで)と連携している。こちらは、オーディオテクニカ社のポスターなど、アナログ制作時代の作品も展示されており、合わせて鑑賞することで遠藤享作品の表現の変遷を俯瞰することができる。

 三十一日(月)まで。午前十一時~午後六時半(火曜休廊)。入場無料。問い合わせは同画廊(TEL 53―8886)へ。(岡本成史)