核兵器廃絶を訴える「高校生一万人署名」が十二、十三日の両日、旭川駅前広場とアッシュ・アトリウム(一ノ七)で行われた。この日は、旭川をはじめ札幌などから、約二十人の高校生らが参加した。

 この運動は一九九八年、長崎の高校生から始まった。署名活動を行った後、集まった署名を手に高校生の平和大使がジュネーブの国連欧州本部に持参している。北海道からは二〇二二年度までに、二十三人の平和大使が派遣されている。連合北海道や道退職者連合が、大使派遣のための支援を行っているという。

 今年は、旭川から初めて福本響さん(旭川藤星高校三年生)が平和大使に選ばれた。福本さんは「新聞のスクラップを始めた時、核兵器廃絶運動のことを知り、興味を覚え、自分も取り組めることがあるはずと思い、署名運動に参加し、大使派遣にも応募しました」と話す。ジュネーブには十九日から二十六日の日程で渡航する。

 駅前では福本さんたちが、「わたしたちは、戦争も核兵器もない『平和な世界の実現』を求めます」と記載された、国連のグレーテス事務総長宛の署名用紙を持ち、道行く市民に署名を呼びかけていた。アッシュ・アトリウム内では原爆展も行われた。(佐久間和久)