ANAあきんど(本社・東京)が十八日、季節運航中のANA旭川―名古屋(中部)線を利用して、東川町産の朝採れトウモロコシを中部圏域に輸送した。

 現在、中部国際空港で開催されている北海道物産展「大雪おみやげ博」の企画の一つで、ANAカーゴ(本社・東京都)、リラ(本社・東川町)、中部国際空港(本社・愛知県常滑市)と共同での取り組み。「採れたてマルシェ」と名づけ、朝採れトウモロコシのほか、トマトやアスパラ、メロンなど、大雪圏域の野菜や果物を販売している。空輸するのはトウモロコシのみで、同イベントで朝採れの青果を扱うのは今回が初めて。

 イベント初日となる、同日午前九時半ごろ、東川町で収穫されたばかりのトウモロコシ二百八十本が旭川空港に運び込まれた。それを職員らが専用の保冷ボックスに入れて、計量などを行った後、同十一時二十五分発のANA326便に搭載。午後一時二十分ごろ中部国際空港に到着した。

 間もなくマルシェに並べられた朝採れトウモロコシは、初めに出した百本が三十分ほどで完売。残りもほどなくして、売り切れる盛況ぶりだったという。同日空輸されたのはミエルコーンやゴールドラッシュなどイエロー系の品種で、3Lサイズ(五百㌘以上)が一本四百五十円で販売された。

 ANAあきんど旭川支店マネジャーの小野英樹さんは「朝採れの道産トウモロコシを道外や海外の人にも味わっていただくことで、現地に来てもらうきっかけになれば」と期待を込める。

 JAひがしかわ営農販売部青果課の松友貴文課長は「採れたてのトウモロコシは、収穫から数日たったものと比べ、味の濃さとみずみずしさが全く違います。生でも食べられる新鮮な味を、この機会にぜひ楽しんでもらえたら」と笑顔で話した。

 朝採れトウモロコシの直送販売は、二十八日(月)までのイベント期間中、毎日行い、合計で二千二百本ほどを輸送する予定だという。(東寛樹)