「女性のための創業セミナー」が七日、旭川商工会議所(常盤通一)二階中ホールで行われた。会議所と同所女性会の主催。会場には起業を目指す十三人の女性と、オンラインで九人の参加があった。

 冒頭、女性会の薄井タカ子会長は「コロナ禍で、このセミナーは一回目を開催した後、しばらく開催できなかったため、今回が二回目。先輩経営者の話が皆さんにとって少しでもお役立てればと思っています」と挨拶。

 第一部は「女性経営者に聞く創業体験談」と題して、女性経営者によるトークセッションが行われた。体験談を語ったのは、次の四人。

 東川町で四千冊の本が自由に読めるホテルを経営するSophia Bliss社長の吉永早希さん。美瑛町の廃校となった小学校を利用し、リサイクル&リノベーション・ショップを運営するデザイントーク社長の大谷薫さん。人材採用・育成、魅力ある組織作りに特化した企業コンサルティングを追求するネクストディケイドコンサルティング社長の渡邉千尋さん。FMりべーるのパーソナリティ・MC(司会者・進行係)として活躍中のオフィスユー社長の林ゆかりさん。

 吉永さんは、「会社を設立したことで、より多くの人たちと知り合えたことが収穫。コロナ禍の時、色々な面で助けていただいた」と語り、創業を志す人に「今までやってきたことを仕事にするのも方法の一つ」と語った。

 大谷さんは、「何も分からなかったが、創業前、事業計画を自分で作った。初めは何でも自分でしなければならないが、そのモチベーションが自信にもつながる。起業し、女性会に入ったことで、多くの人たちから情報を頂くことができ、経営以外のことを学ぶことも多い」と話した。

 渡邉さんは、「創業して良かったことは、自分で時間配分ができることや興味の幅が広がったこと。自分の仕事・人生に責任を持たなければ、という意識が生まれた。創業する時は、これで大丈夫という状況を作ってから始めるべき」などと述べた。

 林さんは、「後悔しない人生を送るために起業した。まず困ったのが日々の生活費。バイトで生活費を稼ぎ、最終的な大きな目標に近づくために、私は一つひとつ段階的に課題を設け、これをクリアしていった」と具体的に例を挙げて説明した。

 第二部では、旭川信用金庫の融資担当者が、創業に必要な準備と手続きについて講演した。(佐久間和久)