旭川家具工業協同組合(藤田哲也理事長)が二〇二三年十二月二十三日、市総合庁舎九階・展望ラウンジで、「あたらしい旭川市役所に置く木の家具をデザインしよう!!」(同組合主催)にアイデアが採用された小学生を招き、表彰状と記念品の贈呈式を開いた。

 同企画は、旭川市の新庁舎が開庁するのに伴ない、同庁舎展望ラウンジに設置する木の家具を、市内の小学生以下の子どもたちにデザインしてもらおうというもの。二二年十一月に行われた審査会で、応募のあった七十八点の中から「旭橋のイス」や「大雪山のベンチ」、「雪の結晶と川のテーブル」など六人・九点のアイデアが選ばれた。

 二三年九月には工場見学会が行われ、子どもたちはそれぞれ、自分のデザインをもとに製作を進める家具メーカーや工房などを訪問。職人らの説明を聞きながら、製作途中の実物に触れたり、実際に座ったりして、その感触を楽しんだ。

 完成した家具は、展望ラウンジの大雪山・十勝岳連峰を一望できる窓側に並び、新庁舎の開庁以降、多くの市民に利用されている。

 贈呈式では、藤田理事長が「いろいろなデザインがあり、本当に形にできるのかという思いもあったが、総合的な判断でこの空間にふさわしい九作品を選びました。(アイデアが採用された)皆さんには、家具が材料から実際に形になっていく現場を体感してもらえて本当に良かった。この場所はすでに旭川の名所になっていて、たくさんの人を笑顔にしています」と冒頭にあいさつ。アイデアが採用された六人に表彰状と、記念品の「アニマルスツール」(匠工芸製作)が贈られた。

 「雪の結晶と川のテーブル」をデザインした高橋凪(なぎ)さんは、「本当の景色のようなテーブルになった」と笑顔を見せた。

 採用されたアイデアと発案者は次の通り。

 【ベンチ部門】▽「旭橋のイス」「雪のけっしょうのイス」嶋﨑心咲(みさき)▽「大雪山のベンチ」澤田昇龍(しょうりゅう)▽「樹木のベンチ」宮下恋々美(ここみ)▽「白くまベンチ」「あざらしベンチ」「カバベンチ」井上晴貴(はるき)

 【テーブル部門】▽「雪の結晶と川のテーブル」高橋凪▽「動物のあしあとのテーブル」田中伶奈(れいな)(敬称略)(東寛樹)