新刊書を販売するカフェ・Zenjiro(東七ノ三)で十二日、小さなジャズライブが開かれた。

 演奏したのは、戸田正彦さん(コントラバス)、親崎亮さん(ギター)、森実三保子さん(ピアノ)の三人。「旭川銘曲堂」のグループ名で、昨年から活動している。三人は市内の老舗ジャズ喫茶「アベルジャズ」(四ノ二十)で、第一を除く毎週土曜日の夜に行われているジャム・セッション(奏者が楽譜やアレンジにとらわれず即興で合わせる演奏)で集う仲間だ。

 ZenjiroではジャズCDの販売を行っているほか、「土曜の夜のjazz kissa」と称して土曜日のみ午後九時まで営業をしており、三人は昨年から時々店を訪れるようになった。オーナーと打ち解けるうちに、店内でライブをやらないかと話を持ちかけられたという。

 「旭川銘曲堂」としての同店でのライブは今回が二回目。「身も心も」「風と共に去りぬ」などのスタンダードナンバーを、メロディー部分以外、即興で演奏した。小さな店内では満員と言っていいほどの七人が来場し、観客は超至近距離でのライブを楽しんだ。

 メンバーの戸田さんは、「広くないところが心地良く、楽しんでやれた。肩ひじ張らず、リラックスして楽しめる敷居の低いジャズライブをこれからもできたら」と意欲的だ。

 訪れた観客の一人は、「久しぶりに生の音を聴けました」と、満足そうに店を後にした。(岡本成史)