二〇二三年度の「旭川ななかまど文化賞」の発表が十八日行われ、レイアロハスタジオ旭川(水田よし子代表)と谷口雅彦写真アーカイブ室(谷口雅彦代表)・あさひかわ写真アーカイブ研究室(谷口多恵子代表)の二団体が受賞した。

 この賞は一九七六年にスタート。市民で作る組織「旭川ななかまど文化賞協議会」(井口敏樹会長)が、市内在住者か旭川市を主たる活動の場としている個人・団体に毎年贈られている。今年度は四十七回目。これまで六十二団体と五十六人の個人が受賞している。

 フラダンス教室を運営する、レイアロハスタジオ旭川は二〇〇〇年に発足。旭川市を拠点に、稚内や北見、網走など三十地域八十教室で、三歳から八十歳までの約七百人が在籍。市民文化での発表会や各地域での祭典、各種イベント、東日本大震災のチャリティー、障がい者の集いチャリティーなどに出演。フラダンスを通じた人々の交流やボランティア活動、市民への普及などが評価された。

 水田よし子代表(77)は「名誉ある賞を頂き、感謝しています。三十年前に訪れたハワイで、フラダンスに魅せられました。フラはゆっくりとしたリズムで無理なく体を動かし、足腰を鍛えることができます。フラを通じて、明日への活力と心豊かに日々が送れるよう、多くの皆さんに見て頂き、取り組んで頂けるようこれからも頑張っていきたい」と喜びを表した。

 谷口雅彦写真アーカイブ室(〇七年発足)・あさひかわ写真アーカイブ研究室(二三年発足)は、写真のアーカイブ(永久保存と活用)の活動に取り組んでいる。両団体が主催した「旭川で最初の写真師中鉢直綱とあさひかわの写真」展には約五百人の市民が訪れ、旭川ゆかりの多数の写真が持ち込まれるなど、大きな反響を呼んだ。このアーカイブに対する取り組みが評価された。

 谷口多恵子代表(78)は「写真アーカイブのことが、市民の皆さんに少しずつ理解されてきていると感じています。昨年行った写真の展示会で、多くの市民から家庭に保存されていた写真の提供を頂きました。写真を残して、活用することはとても大事なことで、旭川の歴史を残す仕事だと思っています。この重要性をご理解して頂き、一枚でも多くの写真をアーカイブしていきたい」と語った。(佐久間和久)