旭川農業高校(永山町十四)が、髙砂酒造(市内宮下通十七)や地域の企業・団体などと協力して、日本酒醸造プロジェクトを進めている。
同プロジェクトは、高校生が大人と共に酒米生産を行い、更に日本酒造りやデザイン制作など日本酒として製品化するまでの過程を経験することで、地場産業の担い手を育成していこうと二〇二一年からスタート。四年目となる今年は、五十俵の酒米「きたしずく」を作付けし、七百二十㍉㍑入り四千本の日本酒製造を目指している。
二十四日の田植え当日はあいにくの曇天の中、同校水稲班と肉加工班のメンバー二十三人とプロジェクトメンバー十三人が参加。手植え班と田植え機班に分かれ、事前に準備していた十二㌢ほどに育った「きたしずく」の苗を、約七千平方㍍の水田に植えた。
田植えを行った同校の澁谷くららさん(三年)は「機械での作業は早いし正確ですが、間違えた時に手植えと違い簡単に直せないのが大変だと感じました。昨年も経験している分、二年生に教えながらの作業だったので、こうして後輩たちに繋げていけたら嬉しいです。この後は、一等米をとれるよう管理もしっかり行っていきたいと思います」と意気込みを話した。
同プロジェクトは今後、七月に講習会・酒米農家の見学、九月に稲刈り、十月以降にはラベルデザインを決定し、酒造り体験、ラベル貼り作業などを経て、二五年二月下旬に完成発表会を開く予定だ。(工藤森)