北欧フィンランド伝統のわら装飾品「ヒンメリ」の作品展が十八日(金)から市民活動交流センター・ココデ(宮前一ノ三)で開かれる。旭川フィンランド協会会員の鈴木徹郎さん(74)が、精魂込めて創作した十八組の作品を展示する。
冬、一日中太陽が昇らないフィンランドでは、室内に少しでも光を取り入れるため、カーテンを付けていない家が多く、その窓辺にヒンメリなど装飾品を置いている。わらで作られた幾何学的な多面体がつなぎ合わさったヒンメリの繊細な形は、不思議と心魅かれるものがある。
鈴木さんがヒンメリにのめり込んだのは六年ほど前。ヒンメリ作家の山本睦子さんが、同協会の招きでワークショップを開いたのがきっかけ。
「わらはちょっとした加減で、すぐ裂けてしまうほど繊細です。それに糸を通して、立体的に組み立てていく作業は、本当に楽しいですよ」と話す。
鈴木さんは、近隣に住む加藤幸雄さんから紹介してもらった鷹栖町北野で農業を営む小滝信治さん・秀子さん夫婦から、稲わらを分けてもらっている。稲わらを自宅前で乾燥させ、その中から厳選したものを使っている。鈴木さんは、この稲わらとヒンメリ専用のストロー(直径二・五と三㍉)を、作品によって使い分けている。
ヒンメリの基本形は十二本の同じ長さのわら(ストロー)で作った正八面体。これを何個も組み合わせて、多様な形にしていく。鈴木さんが持つ写真のヒンメリは千六百八十本のわらを使った大作だ。制作には約一カ月要した。「組み立てるのも根気のいる作業でしたが、わらを千七百本近く同じ長さに切り揃えるのも結構疲れる作業でした。制作に入ると没頭し、食事を忘れることもしばしばですね」と微笑む。
鈴木さんは思い浮かんだ形を、まず設計図に書き、わらを切断し、本数を揃えた後、制作に取りかかる。展示される作品の一つに「雪吊り」と題した作品がある。娘さんが住む金沢の兼六園で見た、冬に松の枝が雪の重さで折れないよう縄で枝を吊っている風景をヒントに作ったものだ。このほか、「タワーの置物」「しばれる冬の星空」「ワカサギの穴釣り」などと題された作品もあり、正八面体がどんなふうに組み合わせられているのか、想像しながら見るのも楽みの一つ。
作品展は二十二日(火)まで。ココデ一階の事務所横のフロアが会場。開場は午前九時から午後五時まで。鈴木さんは期間中、在廊を予定している。
作品展の問い合わせは、ココデ(TEL 74―4151)へ。(佐久間和久)





