当麻町を拠点に活動するシンガー・ソングライター、敦賀ひろきのピアノ&弾き語りコンサートが十日、神楽公民館の木楽輪で開かれた。

 敦賀は一九六七年、旭川市生まれ。武蔵野音大卒。三十八歳のときに男性戸籍を取得。性別適合手術で上腕皮弁切除したことで演奏不能となり、一時はピアノ演奏を断念したが、必死のリハビリで回復し、四十五歳から自作曲のピアノ弾き語りというスタイルで演奏活動を再開した。二〇二三年夏、NHKテレビの街角ピアノがきっかけで、敦賀の半生を追うドキュメンタリー「命のしずく~あるトランスジェンダー魂の旋律~」が全国放送され注目を浴びた。

 この日は、熱心なファン二十人の観客を前に、カバー曲やオリジナル曲、十曲を披露。曲の間にユーモアを交えた「語り」を挟む。例えば、函館で独り暮らしをしている九十三歳になる義父を訪ねたときのこと。前向きに、明るく生きる義父を「すごいよねぇ」と素直にほめて会場の笑いを誘った。

 カバー曲の「ハナミズキ」から、小休憩を挟んで上川神社を謳った「まほろばの光」まで、観衆を引き付け続けた。(工藤稔)