古材をアップサイクルした商品などが並ぶ「捨てない暮らしのものづくり展―つくって・つなぐAntaaの『環』―」が十一月二十二、二十三日の二日間、上川倉庫蔵囲夢「デザインギャラリー」(宮下通十一)で開かれた。デザイントーク(大谷薫社長、旭神二ノ四)の主催。

 同社は二〇二二年、美瑛町の旧五稜小学校(五稜第五)の校舎を再利用して、「Antaa Lab(アンタラボ)」をオープン。「捨てない暮らしの先にあるもの」をコンセプトに、これまで捨てられてしまっていた家具や古材・資材を引き取り、雑貨や家具などに再加工することで、モノの価値が巡る暮らしを目指している。

 会場では、古材をアップサイクルしたキャビネットやチェア、フレームなどの商品が展示・販売されたほか、壁紙の端切れでブックカバー、カーテンの端切れでリースを作るワークショップなども行われ、多くの来場客でにぎわった。

 二十二日には、大谷社長と、上川町で元薬局の建物をリノベーションした複合宿泊施設「ANSHINDO」などを運営するEFCの代表取締役・志水陽平さん、宿泊マネージャー・安念ひとこさんの三人が「地域から未来をつくる 上川と美瑛、資源が繋ぐ新しい循環」をテーマに、トークセッションを実施。

 大谷社長が「古いものをできるだけ再利用していかなければならないと思っています。皆様の気持ちの中にある『もったいない』という気持ちに共感し、地域の資源や財産を無駄にすることなく、循環させるために活動していきたい。ワークショップなどを通じて、皆様と一緒に捨てない暮らしを考えていくきっかけになればと思っています」と語った。(東寛樹)