画像 健やかに生き、終末期にはいたずらな延命措置などを拒否し、安らかに死ぬ権利「尊厳死」の考えの普及を目指す日本尊厳死協会旭川地区懇話会(柴田笑子会長)の秋の講演会が二十一日、市民文化会館大会議室で開かれた。

 北海道支部は八七年(昭和六十二年)に発足し、現在約六千人の会員がいる。旭川懇話会は〇四年十一月に発会した。
日本尊厳死協会本部常任理事で北海道支部長の川合昇さんが「終末期医療のガイドラインと法制化を考える」、道支部理事で札幌医大教授の傳野(でんの)隆さんが「安らかに去(い)ぬ」と題して講演した。

 川合さんは終末期医療に関する自らの意思を残すことの重要性を指摘。「本人に意識があれば、医師も意思を尊重した治療が出来ます。しかし、ない場合は、周囲の家族と医療チームが話し合って決めますが、本人の意思と合致しない場合も考えられます。自身が納得いく形で終末を迎えるためにも、元気な時に終末医療に関する自らの考えを書面に記しておくのが大切です」と強調した。会場には市民約四十人が訪れ、熱心に耳を傾けていた。