『北海道女性史研究』(高橋三枝子主宰)の特集号ナンバー5が発刊された。「しっかり歴史を見つめ前を向く」をテーマに、道内外から十七人が寄稿している。

 沖縄から二人の中学生も原稿を寄せている。上本部中学一年の渡久地峻さんは『沖縄と基地』と題し、「ぼくは、こんな小さな島、沖縄に、なぜたくさ んのアメリカ軍基地があるのか不思議です。…そして、日本の政治家は、なにをやっているんだろうと思います。…僕は、辺野古に基地を作るのは、絶対反対で す。絶対に、あの自然を守りたいです」と書いている。

 瀬底中学校三年の仲宗根淳さんは『世界を平和にするために』と題し、「人間はしゃべれます。話し合えます。武器を使って殺し合うのではなく、話し 合って解決するすることはできないのでしょうか。戦争があるから人が殺されるし、戦争があるから人が悲しむのではないでしょうか。…僕は願います。沖縄か ら世界から、基地や武器がなくなり、この世が明るくて、戦争のない、平和な世の中になることを」と訴えている。

 このほか、上司のセクハラ訴訟を起した女性自衛官の裁判(七尾寿子さん)や国鉄分割民営化によるJR不採用問題(加藤均さん)、また戦前の医療運 動について(渡辺一晶さん)や戦争責任を最後まで問い詰めた東大名誉教授の五十嵐顕さんを追悼する論文(高橋三枝子さん)など、“現世を撃つ”多彩な内容 だ。 千三百円(送料二百五十円)。問い合わせは、〒078―8355旭川市東光十五ノ二、高橋さん(TEL32―0664、)まで。