故・中辻慶子さんの遺作展がギャラリー喫茶香音(かおん)(末広東一ノ三)で開かれている。

 中辻さんは昨年十二月三十一日、がんとの闘病の末に他界した。子どもの頃から絵が好きで、子育てが一段落した頃から油絵を習い始めた。ちぎり絵を 経て、ここ五年ほどはもっぱら水墨画を描いていた。水墨画の会「北創会」に参加して、同会主催の展示会では北海道新聞社賞やNHK旭川局長賞を受賞したこ ともある。

 今展は、十二月で一周忌が来るのを記念して、夫で元小学校長の透さん(70)が企画した。慶子さんの死後三カ月ほどは虚ろな日々だったが、仕方の なかったことと自分に言い聞かせているという。「家内は本当に絵が好きで、自分の部屋でよく一日中描いていたものです。親しくして頂いた方々の中にも、そ うした家内の姿を知っている人は少ないと思います。この展示を通して、そんな家内の姿を知っていただけたら」と話している。

 水墨画、油絵、ちぎり絵など十五点ほどを展示する。二十三日(日)まで(月火定休)。午前十一時~午後五時(最終日は午後三時まで)。問い合わせは香音(℡53―8932)へ。