旭山動物園でシマフクロウのひなが孵化した。旭山動物園でシマフクロウが繁殖するのは初めて。国内の動物園としては、釧路市動物園に続いて二園目だ。

二月十八日に交尾が確認され、三月六日と同八日に一つずつ卵を産んでいた。今月九日昼頃に一羽の孵化が確認され、十三日に二羽目も孵化した。

シマフクロウは絶滅が危惧されている鳥類で、環境省が国内希少野生動植物種に指定している。生息数は世界で千五百~四千羽ほど、北海道では百四十羽程度とされている。

種を保存する目的で、釧路や札幌円山など道内各地の動物園で飼育されていて、旭山動物園では二〇一〇年(平成二十二年)に繁殖を目的とした施設が完成。二年前からシマフクロウのペア(ロロ=オス、モコ=メス)を釧路から借り受けて飼育している。

旭山動物園の広報担当者は「繁殖するということは、飼育方法が間違っていない証明でもある。特に鳥類は安全を確認しないと繁殖しない。卵を産み抱卵するのは、ここが安全な環境だと認めてくれたということ」と喜んでいる。

ひなが巣穴から顔を出すのは六月から七月になると見られる。