一年三カ月以上にわたり通行止めが続いていた旧オリエントホテル前(四ノ四)の歩道(国道)が十月三十一日午前十一時、やっと通れるようになった。

 旧オリエントホテルは二〇〇七年(平成十九年)に営業を停止し、以後使用されていない。一五年(同二十七年)に外壁の一部が歩道に落下、国道を管理する北海道開発局が歩道を封鎖した。その後、通行止めは解除されたが、昨年七月下旬、外壁の一部が落下し、再び通行止めとなり、その後も強風で窓ガラスの一部が落下する事故があった。

 九月の市議会でも、この問題が取り上げられ、市建築部は「建物の維持管理は原則として所有者に責務がある」としながら「早期解決を図っていかなければならない」と答弁していた。

 同部建設指導課は十月上旬、東京在住の所有者の了解を得て、ホテルの外壁と内部を調査。その後、来旭した所有者に再度、適切な措置を取るよう要請したが、「資金的余裕がない」との返答だった。

 歩道の閉鎖部分は車道の一部を通路として使用していたが、車の通行量が多く危険で、近くにはバス停もあることから、「通行止めとなって二度目の冬が来るため、早急な対策が必要だった。市職員が老朽化が激しい部分の外壁が落下しない措置と、ホテル内部に人が侵入しないよう窓を塞いだ」と岡田光弘課長は説明する。

 開発局と警察、市の三者が協議を行い、歩道の封鎖を解除。通行が可能になった。市職員による作業だったため、経費は発生していない。