女性の奉仕団体、国際ソロプチミスト旭川(平田厚子会長)の会員と女子高校生が、講演と茶話会を通じて夢や将来について語り合う集いが八日、ときわ市民ホールで開かれた。

 旭川実業高、旭川農高、旭川明成高の三校から、国際ソロプチミストの中学・高校生部門「Sクラブ」の会員生徒二十三人が参加した。

 講演では、デザイン会社「昇夢虹(しょうむこう)」の社長でグラフィックデザイナーの西嶋美代子さん(53)が、自らの歩みを元に、仕事や家事にどんな心を持って臨むべきかを話した。

 西嶋さんは一九六五年(昭和四十年)、旭川市生まれ。印刷会社での勤務を経て二〇〇四年に昇夢虹を設立。もともと独立する考えはなかったが、母親が病気で倒れ、自宅で介護しながら仕事をする必要に迫られたのが、独立のきっかけになった。
 西嶋さんは、仕事というのは思わぬところで繋がっていて舞い込むものだと、自社の例を挙げて説明した。

 「母親が入院して、比較的時間の余裕ができたところに、美瑛町から『ジャガイモを使ったキャラクター商品を考えて』との仕事が入りました。紙管にジャガイモを十二個並べて詰めた“じゃがたわー”を作ると、面白がってもらえました」「それが縁で、美瑛町で“日本で最も美しい村”連合の事務局を設立する際に、お手伝いさせていただくようになりました。年に一度ある連合のパーティーで、たまたま全日空の関係者と隣になり、それが航空機の尾翼に付けるデザインの仕事につながりました」。

 西嶋さんは、こうした繋がりから今では取引先が道内の自治体や大手チェーン店に広がった経緯を話した。「仕事は人との繋がりから生まれます。頼まれたら、やってみるとチャンスが生まれます」「失敗しても落ち込まないで。経験こそが力になります。逃げずに向き合ってください」と女子高校生たちに語り掛けた。

 講演終了後は、お菓子や果物を味わいながら、茶話会が行われた。ソロプチミスト旭川の会員が高校生たちに将来の夢を尋ね、アドバイスを送った。