新聞記者で作家の木野工(きのたくみ)の著書『旭川今昔ばなし』(北海タイムス初出、一九八五年・総北海刊)の直筆原稿展が十一日(火)から八月二十八日(土)まで、旭川文学資料館(常磐公園)で開かれます。

 直筆原稿二百六十九点のほか、作品の題材となった建物や街並みを描いた旭川スケッチ研究会会員による版画六点と、懐かしい写真六十点も展示します。

 木野は一九二〇年(大正九年)、旭川市生まれ。北海道帝国大学(現北大)工学部卒。

 北海タイムスの記者の傍ら、小説にも取り組み、一九五三年から六〇年にかけて、「粧(よそお)はれた心」、「煙虫(えんちゅう)」、「紙の裏」、「凍(しばれ)」の四作品が芥川賞最終候補作に。「怪談」(一九六二年)と「襤褸(らんる)」(七一年)が直木賞最終候補作になった。

 期間中の五月十五日(土)午後一時半から、同館企画展示室で、旭川スケッチ研会会員の菱谷良一さんが「百歳!!『旭川今昔ばなし』」と題して講演します。参加料無料。定員二十人。

 開館時間は午前十時から午後四時まで。休館日は毎週日・月曜日、祝日。入館無料。