img市内永山に住む赤松勉さん(83)が二十三日、兵村記念館(上田良博館長)に、館の運営に役立ててほしいと自費出版した自著二百冊を寄贈した。

赤松さんは一昨年、屯田兵の子として働き続けた母・三栄さんをモデルに、当時の開拓民の生活などをつづった「忠別川は秘めている」を刊行した。同館にも数十冊が贈られ、全国から訪れた来館客の関心を集めた。赤松さんはこれまでにも浄財を寄付するなど、屯田兵を広く一般に紹介する同館の運営に関心を寄せており、今回内容の一部を改訂した再版発行にあたり、二百冊を同館に寄贈、本の売上金を運営に活用してもらうことにした。

赤松さんは「偉大な母が持っていた屯田兵の精神を、北海道のためにも残しておきたい」と出版の意義を話し、上田館長は「財政難の折、赤松さんには多大な協力をいただいて、ありがたく思っています」と感謝していた。

「忠別川は秘めている」は同館で一冊五百円で販売する。