小熊秀雄の詩碑を清掃

小熊秀雄賞市民実行委員会のメンバーらが九日、常磐公園内にある小熊の詩碑の清掃を行った=写真。

小熊は一九〇一年(明治三十四年)九月九日、小樽に生まれている。誕生日にあたるこの日、実行委員会の七人が、雨風にさらされて色があせた碑の文字を塗料を使って修復したり、周りの雑草を取る作業をした。

詩碑は、小熊が三十九歳の若さで夭逝してから二十七年後の一九六七年(昭和四十二年)、市民の募金によって建立され、詩人壺井繁治の揮毫による小熊の詩の一節「こゝに理想の煉瓦を積み こゝに自由のせきを切り こゝに生命の畦をつくる つかれて寝汗掻くまでに 夢の中でも耕さん」の文字が刻まれている。

同会事務局長の高田雍介さん(72)は、「受賞者らを碑に案内するときに、碑の小熊の詩が読めない状態で、以前から気になっていた。文字が鮮明になって、うれしい。今後、小熊の誕生日に合わせて、実行委員会の恒例活動にしたい」と話していた。