男山(永山二ノ七)で毎年二月の立春の日に出荷する「立春朝搾り」の仕込み作業が行われている。

 「立春朝搾り」は、日本名門酒会が、春を迎えるめでたい日を、酒を造る人、届ける人、飲む人が一緒に祝おうと平成十年ごろから全国各地の酒蔵で始めた。前日から立春の日の朝にかけて搾りあげて瓶詰めした新酒を、酒屋の店主自らがラベル貼りや箱詰めし、お祓いをした後に持ち帰る。男山は平成十六年から参加し、今年で十回目だ。

 この日は、もろみを仕込む工程での最終作業が行われた。蒸した米は職人たちの手作業で均一な温度になるよう調整され、タンクまで運ばれた後、立春の日の前日の来月三日まで、櫂(かい)入れと呼ばれる混ぜる作業が行われる。「細かく地味な仕事の積み重ねですが、一つでも省いてしまうとおいしい酒はできません」と同酒造企画室の山崎裕之さん(54)は話す。

 「立春朝搾り」は七二〇㍉㍑入り一五七五円。二月四日(月)から販売を開始する。予約は今月二十八日(月)まで、日本名門酒会加盟店で受け付けている。

 問い合せは男山(TEL48―3777)、または日本名門酒会加盟店へ。