自主夜間中学「旭川遠友塾」の第三期生の卒業式が二十三日夕、おこなわれた。卒業を迎えたのは、十代から七十代までの十七人。全員に古野博明代表から卒業証書が手渡された。

 遠友塾は、戦争や病気など様々な理由で義務教育を受けられなかった人たちに学びの場を提供しようと、ボランティアスタッフが運営している。

 毎週土曜日の夜、旭川医療情報専門学校(九ノ十一)の施設を借りて、国語、数学、英語などの授業が行われている。遠足やお楽しみ会などの学校行事も生徒会を中心に企画開催している。

 式では卒業生代表の佐藤久子さん(77)が、病気で他界し、共に卒業式を迎えられなかったクラスメイトの思い出の話を語り、「見ていますか、聞こえていますか。私たちは今日卒業します。一緒に卒業しようね」と亡き級友に呼びかけた。

 式の終了後は生徒会が主催する祝賀会が開かれた。在校生を交え、持ち寄った手作りの料理やお菓子を食べながら、華やいだ卒業の宴が続いた。