七月四日に、五十八歳で急逝した岩田道夫さんの詩画集「はれのちくもり」の出版を記念する追悼原画展が八日から二十六日まで、ジュンク堂書店旭川(一条買物公園フィール旭川内)二階ギャラリーで開かれます。
岩田さんは網走市の出身で、北大理学部に入学しますが、卒業目前に中退。以後、札幌で絵画や童話、詩の創作に専念します。その後、縁あって旭川に移り住み、常磐公園の近くに住んで、旭川の自然を描きました。特にアイヌ民族の聖地とされる嵐山に心惹かれ、チノミシリ(アイヌ語で「我ら・祭る・山」の意味)と題する数多くの作品を残しました。
詩画集「チノミシリ」のほか、童話と散文詩集「雲の教室」、詩集「ミクロコスモス・ノアの動物たち」などを自費出版。「雲の教室」で日本児童文芸家協会新人賞を受賞しています。
岩田さんは会派に属さず、生涯独自に創作を続けました。友人の音楽家・佐々木義生さんは「孤高の芸術家だった」と評しています。
この詩画集は岩田さんが生前、出版準備を進めていたもので、会場には二十二点の原画を展示。詩画集「はれのちくもり」(定価二千五百円・税込み)も販売します。
問い合わせは、村田さん(℡080―5581―3567)へ。