二〇一四年に閉校(札幌に統合)した東海大学旭川キャンパスの写真集「ぜんぶ山でおきたこと」の出版記念パーティーが一日、旭川グランドホテル(六ノ九)で開かれた。卒業生や元職員、教授ら約六十人が来場した。

 写真集は、同大ОBで東京で活動する写真家・栗坂菜穂さん(41)が、閉校までの三年間、学生の日常生活を中心にモノクロフィルムで撮影した写真をまとめた。「ものづくりの出発点で」と旭川での製作にこだわり、印刷を総北海(工業団地二ノ一)が、デザインや編集は同大OBの二人が担当した。

 パーティーで栗坂さんは「昨年三月の写真展の後、この写真たちを自分だけのものにしてはいけない、一人一人の顔を見て手渡したいと企画しました」と挨拶した。乾杯の後は、同じく卒業生で国際的に活躍する写真家の佐々木育弥さん(31)とともに、学生時代や写真を始めたきっかけ、撮影時のエピソードなどを話した。

 また、写真集のデザインを担当した米田勝信さんが、写真のスライドショーを背景にピアノを演奏。来場者たちは今は無き母校の写真を見ながら、昔話に花を咲かせた。

 栗坂さんは「私の原点である旭川で、私の初めての写真集を出版できて本当に良かった。写真集がみなさまの未来に繋がりますように」と会を締めくくり、一人一人に声を掛けながら写真集を手渡した。

 写真集の問い合せと申し込みは栗坂さんのメール(zenbuyama@gmail.com)まで。