比布町との境界に広がる雑木林・突哨山で二日、野の花のお花見「カタクリフォーラム」が開かれた。カタクリ楽団(堀川真楽長)と、突哨山と身近な自然を考える会(出羽寛代表)の共催。

 例年は麓のカタクリ広場でフリーマーケットやワークショップなどが行われるが、「新型コロナ」の影響で、昨年と同様、遊歩道をたどる「野歩き」だけとなった。

 午前の部には、例年よりも多い七十人が参加。自然に精通したガイドの案内で、ゆっくりと芽吹き前の雑木林の中の遊歩道を歩いた。

 この丘陵地は日本有数のカタクリの大群落で知られる。寒い日が続き、カタクリはつぼみを下に向けて気温の上昇を待っている様子だった。それでも、エゾエンゴサクやヒメイチゲ、ニリンソウ、ミズバショウなどの春の花々を愛でながら一時間半の散策を楽しんだ。

 植物研究家・塩田惇さん(84)の解説を聞きながら歩いた比布町の佐藤めぐみさん(36)、緑ちゃん(9)、茜ちゃん(7)と、鎌田奈穂子さん(38)、玲実ちゃん(9)のグループは、「たくさんのお花やエゾリスも見ることができました。詳しい説明をしてくれて、とても楽しかったです」と笑顔で話した。(工藤稔)