ギャラリーシーズ(市内旭町二ノ三、久木佐知子代表)で「藤田喬平展 ~日本のガラス工芸の粋~」が開かれています。シーズの開廊三十周年を記念する企画展の第三弾。

 藤田は一九二一年、東京新宿生まれ。東京美術学校(現東京藝大)卒業後、イタリアに渡り、ヴェネチアガラスの伝統技法を学びながら、色ガラスに金箔を用いるなど江戸時代・琳派の様式を取り入れた独自の技法を確立します。

 今展には、海外で「フジタのドリームボックス」と絶賛を浴びた飾筥(かざりばこ)や「フジタのカンナ」と呼ばれた手吹きヴェニスなど三十一点と、岩田藤七らから始まる日本の近代ガラス工芸の歴史をたどる作品二十点が並びます。

 久木代表は「藤田はガラス工芸の世界で唯一文化勲章を受章した作家です。作品点数、内容は道内でも類を見ないスケールです。ぜひご来場を」と呼び掛けています。

 三十一日(月)まで。午前十一時から午後六時半。火曜休廊。問い合わせは、同画廊(TEL53―8886)へ。