書家と陶芸家の夫妻が遺した作品の展示会が、みんなのカフェ銀座ギャラリー(三ノ十五・銀ビル一階)で開かれている。

 塩田慥洲(ぞうしゅう・一九〇七―二〇〇三年)さんは旭東高の教師で、墨原社を結成して書家として活躍した。道教育大旭川校の講師も務め、市文化賞を受賞している。小熊秀雄詩碑(常磐公園)など市内近郊には、慥洲さんが揮ごうした石碑が数多くある。

 妻の米子さん(一九一三―八八)は米国ソルトレイク市生まれ。十歳のとき日本に移住。慥洲さんとの間に十人の子を授かった。一九五二年、子育てをしながら作陶をはじめ、新ロマン派、北海道美術協会、女流陶芸会(京都)、サロン・ド・パリなどの会員として活躍した。

 今展には、慥洲さんの作品十五点ほどと、米子さんの花器やオブジェなど約二十点が並んでいる。

 2人展を企画した、四女の孝子さん(80)は、「母は、自由奔放、夢見る人でした。父の書と、母の陶の作品を見に来てください」と話す。

 会期中の二十八日午後三時から、松田ひとえのシャンソンコンサートが開かれる。参加費五百円。

 二十九日(火)まで。午前十時から午後四時まで。日曜休廊。問い合わせは、塩田さん(TEL23―8744、TEL23―5579)。 (工藤稔)