男山(山崎輿吉社長、市内永山二ノ七)の純米大吟醸「男山」が、世界酒類コンクールで最高金賞を受賞した。一九七七年の海外酒類コンクールでの初受賞以来、四十五年連続の金賞受賞となる。

 受賞した純米大吟醸は、酒造好適米の山田錦を三八%に磨き上げ、昔ながらの製造法で醸した手造りの酒。アルコール分十六度でフルーティーな香りとすっきりとしたのど越しが特徴だ。

 同社は、度重なる飲食店の休業や外国人観光客の減少など、新型コロナの影響を大きく受けている。二年前は年間約五万本つくっていたこの純米大吟醸も、昨年は三万本ほど、今年は二万本弱にまで生産量を減らしたという。

 山崎社長は「海外のコンクールに初めて出品し、金賞を受賞したことが、地方から全国、さらには海外へと販路を広げるきっかけになりました。このコロナ禍で、いろいろな見方が変わってきています。これまでの流通とは違う形を考え、新たに構築していきたいと思っています」と話した。

 男山「純米大吟醸」は、七百二十㍉㍑五千八百八十五円、一・八㍑一万三千九百七十円。(東寛樹)