旭川ゆかりの俳人・藤田旭山(きょくざん)の人となりと作品をたどる展示会が旭川文学資料館(常磐公園内)企画展示室で開催されています。

 藤田は一九〇三年(明治三十六年)、士別に生まれました。本名は国道(くにみち)。二一年、庁立旭川中学校(現旭川東高校)を卒業し、明治大学に入学。二七年酒造業藤田合名会社(後に日本清酒に合併)に入社。同年結婚し三男三女をもうけました。大学時代から師事した室積徂春(むろづみそしゅん)の「ゆく春」創刊に参画し、後に同誌の選者となりました。

 四四年から六八年まで、旭川工業高校教諭(国語)を務め、俳誌「俳海」を主宰発行。旭山の自宅は「旭光荘」と呼ばれ、例会が開かれていました。旭山は九一年、第二百四十号まで同誌を発行し、八十九歳で死去。

 旭山は個性と自由を尊重する俳句を目指しました。師の室積は彼の作品と人となりを「淡泊、透徹、水の如き」と評しました。

 「旭川ゆかりの俳人 藤田旭山~水の如く淡々たる~」には、主宰俳誌「俳海」のほか、句集や色紙、短冊、直筆原稿など約三百数十点が展示されています。

 来年三月二十六日(土)まで。入場無料。午前十時~午後四時。休館日は毎週日・月曜日、祝日。

 問い合わせは、旭川文学資料友の会(TEL22―3334)へ。