「岩田道夫の世界展」が十三日(土)から、東川町のせんとぴゅあⅠ(北町一ノ一)ギャラリー1・2で始まります。同町の主催。

 岩田さんは一九五六年、網走市生まれ。北大理学部を卒業目前に中退。以後、創作に専念し、絵画や詩、童話を制作しました。八九年に札幌から旭川に移り住み、旭川の自然を題材とした創作活動を展開しました。九二年、童話集『雲の教室』(国土社)で日本児童文芸家協会新人賞。九六年、旭川の嵐山を描いた詩画集『チノミシリ』を出版。一四年七月心臓発作のため急逝しました。

 死後、岩田さんの遺稿が東京の出版社・未知谷の目に止まり、『イーム・ノームと森の仲間たち』、『ファおじさん物語 春と夏』、『ファおじさん物語 秋と冬』、『らあらあらあ 雲の教室』『長靴を穿いたテーブル』などが次々に出版されています。

 同展には、岩田さんが描いた油彩・水彩・アクリルの絵画約五十点を中心に地蔵の絵、消しゴム版画アート、焼き物、著書、著書に使用された挿絵原画など約百点が展示されます。

 二十八日(日)まで(月曜日休館)。入場無料。開館は午前十時~午後五時。

物理学者・佐治晴夫さん
講演「岩田道夫の世界」

 また岩田さんの才能を高く評価している美瑛町在住の理学博士・佐治晴夫さんが、同展初日の十三日(土)午後一時半から、同館コミュニティホールで、「岩田道夫の世界~言葉で描く絵画と絵画で紡ぐ言葉の庭園~」と題して講演します。

 佐治さんは一九三五年、東京生まれ。東京大学、ウィーン大学などで研究生活後、鈴鹿短期大学学長などを経て、現在は北海道・美宇(MISORA)天文台台長、宇宙航空研究開発機構(JAXA)宇宙連詩編纂委員会委員長などを務めています。

 午後三時半まで。定員六十人。参加無料ですが、申し込みが必要です。

 申し込みと問い合わせは、午前九時~午後五時に、同町文化交流課(TEL82―2111)へ。