旭川しんきん地域振興基金(原田直道理事長)が運営する産業振興奨励賞の表彰式が十六日、同庫本店(四ノ八)で開かれた。

 旭川・富良野地区で新たな技術や商品、サービス、デザインなどの開発により産業振興に貢献した事業者を表彰する。一九九二年に創設され、今年で三十回目。

 六事業者から応募があり、その中から占冠村木質バイオマス生産組合(高橋仁士代表理事)のメープルシロップ「トペニワッカ」が振興賞に、高砂酒造(石倉直幸社長・宮下通り十七)の「蝦夷蔵梅酒LAB.」が奨励賞に選ばれた。また、ササキ工芸(佐々木雄二郎社長・永山十四ノ三)の産地間協業プロジェクト「pirkamonrayke」(ピリカモンライケ)とカワモト白衣(佐々木亮一社長・二ノ十三)の「二風谷アイヌデザインアパレル製品の開発」が審査委員長賞を受賞した。受賞した事業者には賞状と盾、賞金(振興賞五十万円、奨励賞三十万円、審査員長賞十万円)が贈られた。

 受賞者はそれぞれ「この受賞を機に組合の皆様と一緒に力を合わせながらますます頑張っていきたい」(高橋代表理事)、「当社の生産割合は九〇%が清酒で一〇%がその他の製品。今回、賞を頂いた梅酒が第二の柱となるよう研究を続けていきたい」(石倉社長)、「当社の技術と京都のモノづくり技術をコラボレーションした事業です。ピリカモンライケはアイヌ語で『良い仕事をする』という意味。販売は今年六月からで多くのお客様に手に取っていただきたい」(佐々木雄二郎社長)、「北海道らしいオリジナルな製品を作りたいと思い企画しました。旭川信金の担当者を通じて、様々な人と繋がりを持つことで形になった商品」(佐々木亮一社長)と受賞の喜びを語った。(工藤森)