市内東旭川町上兵村の花き農家・相田悟さん(66)、敦子さん(63)夫妻がビニールハウスで栽培するスズランの出荷がピークを迎えている。


 相田さん夫妻は、祖父母の代から五十年以上続くスズランの栽培を、三年前に両親から引き継いだ。以前は、周辺にもスズランを栽培する農家が複数あったが徐々に減少し、現在は相田さんだけになった。

 二人が継ぐ前は、スズランのほとんどを札幌に出荷していたが、ミネラルグリーン代表・山本博子さんや、旭川生花市場の池田雄輔さんのアドバイスで、大田市場(東京)にも出荷するようになったという。

 今では、相田さんのスズランは全国でも評判が高く、敦子さんは「昨年は富山の方から『今まで見たことがない最高品』と言ってもらえて感激しました」と喜ぶ。今年は十一日に初出荷し、今月中に約八千本の出荷を目指している。

 敦子さんは「私たちが育てたスズランに触れた人に、『いい香りだね』とか『花もかわいいね』などとほめてもらえることが、何よりの宝物でありモチベーションになっています。スギナなど雑草の除去やハウスの温度管理など、大変な面もありますが、体力が続く限りは夫婦二人で、絶やさないように大事に守っていきたいですね」と笑顔で話した。(東寛樹)