1階・レストラン
2階・フィットネスジム

 社会医療法人元生会・森山病院(森山領理事長、宮前二ノ一)が建設中だった健康レストランが九日に開業し、メディカルフィットネスジムも六月一日にオープンする。

 森山理事長は「ウェルネスパーク構想の中核となるウェルネスセンターのハード面は、この二つの施設のオープンで完了することになります。二〇一九年、当地に病院の建設に着手してから三年。先代は六十年前に医療・健康・福祉を三本柱とした構想の実現に向けて心血を注ぎました。これまで私たちが目指してきた予防医学の実現に向け、懸命に取り組んでいきたい」と話す。

 森山病院は昨年十一月下旬、北彩都の鏡池のほとりに移転・新築開業した。その後フージャースコーポレーション(本社・東京)が、隣接して滞在型居宅機能を持つヘルスケアコンドミニアムを建設。二つの建物をつなぐように、一階に健康レストラン、二階にメディカルフィットネスジムが入る施設が建設された。病院からも、コンドミニアムからも、行き来できる設計になっている。

医師と理学療法士、
管理栄養士が連携

 「メディカルフィットネスジム」のトレーニングのプログラムは、市中にある一般的なフィットネスジムとは大きく異なる。

 対象者は一般市民やアスリート、疾患のある人、高齢者と幅広く、理学療法士が指導に当たる。例えば、糖尿病や高血圧の疾患のある人であれば、医師の診断をもとに理学療法士が管理栄養士と連携を取り、患者とのコミュニケーションを図りながら、個々人に適したトレーニング・プログラムを作っていく。つまり、医療的・栄養学的な視点が基礎にあるフィットネスクラブといえる。

 予防医学センターの理学療法士・小林浩さん(59)は「私たちがその人に合ったプログラムを作り、アスリートや運動部に所属する高校生の体力増強はもちろん、ケガを負わない体づくりなどをサポートします。また市内ばかりでなく、近郊の町に住む介護保険の適用を受けている高齢者も体力がこれ以上落ちないよう、重症化しないよう、健康寿命を出来るだけ長くするためのプログラムを作って、指導します」と説明する。

 一般市民も希望する人は誰でも理学療法士や管理栄養士の指導のもと、このジムで〝病気にならない体づくり”に取り組むことができる。二十四時間営業で、会費は、レギュラー会員・月額八千八百円、メディカル会員・同一万二千百円、プレミアム会員・同三万六千三百円。現在、グランドオープン記念として会員料金が月額一〇%割引(先着百五十人)。詳しくは右下のQRコードから。

「病気にさせない」を目標に
地場の食材を使ったメニュー

 健康レストランは「健康は毎日の食事から」「病気にさせない」を目標に地場の食材を中心に、健康増進につながるバランスのよいメニューを提供する。糖尿病などの疾患を持ち、食事制限が必要な人には、レストラン内で管理栄養士から直接、料理法などの指導を受けることもできる。

 外来受診者や健康診断の利用者、コンドミニアム利用者や滞在者なども活用することができる。メニューは豊富で、管理栄養士監修の特別ランチや多品種のランチ、丼もの、特別調理の麺、その他そばやうどんの麺類、カレーライスの単品メニューなども。

 朝食(午前七時~九時)、昼食(午前十一時~午後三時)、夕食(午後五時~八時)と営業時間を区切り、メニューも変えている。夕食には、「ほろ酔いセット」も用意されているが、アルコールは「健康増進を図る程度の量」と限定されている。

 木調の食卓テーブルと椅子がゆったりと配置されており、落ち着いた雰囲気の中で、水鳥が浮かぶ鏡池を眺めながらの健康に留意した食事は、一段と豊かな気持ちにさせてくれるに違いない。(佐久間和久)