旭川市内の高校演劇部の有志で構成する劇団「氷点華」の公演が二十八日(土)、市公会堂(常磐公園)で行われる。

 一九八〇年代に「樹氷」の名称で発足したのが始まり。二〇〇四年に一度解散するが、〇八年に現在の「氷点華」として再結成された。新型コロナの影響で一昨年、昨年と二年続けて中止になっていて、三年ぶり十四回目の公演となる。

 旭西、旭北、旭南、旭商、旭農、旭明成の六校が参加。実行委員会を中心に、キャスト、制作、大道具、音響、照明、衣裳のセクションに、どの部門にも複数の高校の部員が配属されている。複数の高校が集まって活動するのは道内でも珍しく、大きな舞台づくりを通じて、他校との交流に加え、舞台技術や演技力の向上を図る。

 メンバーらは三月末にオーディションを行い、四月に入ってから稽古をスタート。放課後や休日などを利用して、本番に向けた稽古に励んでいる。

 演出担当の伊奈希乃佳さん(旭西三年)は「コロナの影響などもあり、キャスト全員が揃うのはなかなか難しいですが、稽古は順調に進んでいます。それぞれの個性が発揮できる演出をして、最高の演技をお客さんに見せられたら」と話す。

 実行委員長の桂川智陽さん(旭北三年)は「二年連続で公演が中止になり、悔しい思いをしました。これから本番が近づくにつれて緊張感が高まってくるので、視野を広く持ってサポートすることで、いい作品に仕上げていけたらと思います。公演できなかった二年分の思いも込めて、今回全てを出し切りたいです」と意気込む。

 公演は、①午後一時半~、②午後六時~の二回。それぞれ三十分前開場。チケットは六百円(小学生以下無料)で、まちなかぶんか小屋、ギャラリープルプル、こども冨貴堂のほか、劇団氷点華の団員から購入できる。公式ホームページ(https://hyoutenka.jimdofree.com/)から、当日券の取り置きも可能。

 問い合わせは公式ホームページの専用フォームから。(東寛樹)