旭川在住で元看板絵師の藤林利朗さん(78)の作品展が、市民活動交流センター(市内宮前一ノ三)で開かれている。市内で創作活動を行うペイントバーとKOZO ART STUDIOの共催。

 中富良野町出身の藤林さんは、十五歳で旭川市内の看板製作会社に就職。市内のデパートや商店などの看板のほか、市内の映画館から依頼を受けて、上映作品を知らせる大型看板などを描いていた。

 会場には、藤林さんが二〇一九年から今月までに描いた映画看板と点描画、合わせて五十点ほどが展示されている。中でも注目は、今展に向けて制作された、高さ約五㍍の切り抜き看板。藤林さんがあるとき本で見た、一九六一年当時の旭川駅前の写真に写る『荒野の七人』の映画看板から着想を得たという。

 また展示のほか、小さな図案から大きな看板を描く技術が学べるワークショップも行われる。

 藤林さんは「今回の展示を見に来た人から『こんな職人がまだ残っていたんだね』と言われました。年配の人はなつかしみながら、若い人は新鮮な気持ちで見てもらえたら」と呼びかけます。

 二十九日(水)まで。時間は午前十時~午後八時(最終日は午後三時まで)。ワークショップは、予約なしで随時参加できます。入場無料。問い合わせはまちなかぶんか小屋(TEL23―2801)へ。(東寛樹)